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2013年11月30日 (土)

第1会場の展示作業(2) ―幻の門がゆく―

今回の展覧会に関連する重要な歴史の現場は、先週も書かせて頂いたように、三田のかつての正門(現在の東門)です。堀口大学の応援歌にちなんで「幻の門」と呼ばれている質素な門です。軍隊に入隊する塾生たちはこの門から慶應義塾を後にしていったという象徴的な現場として、そして特に学徒出陣との関連でイメージされる場所となっています。また、慶應義塾といえば、かつてはこの門越しに図書館旧館を見上げるスポットが代表的な風景とされていました。

ところが、現在の三田のその地には、かつての風景は見る影もなく、幻の門の一部が少し離れた場所に移築されてひっそりとモニュメントのように(門の機能を失って)保存されています。現在の学生はその存在を知らないことが多く、ましてや、東門の位置にあれほど質素な門があり、それが慶應義塾の象徴的な風景だったとは全く知らないようです。

そこで今回の展示にはこの幻の門のかつての姿を記録した模型を展示します。もちろんこの展覧会のために作ったわけではなく、東館の建設で門を撤去するときに作られ、現在東館3階のエレベーターホールに常時設置されているものを移動して展示することにしました。

ところが、展示作業前夜になって、大問題が発覚しました!模型の最小幅が、東館の扉を通らないというとんでもない問題です…。

この問題をいかに解決したかは、皆さんのご想像にお任せしますが、11月29日午後1時頃、この模型は用務員さんたちの手によって無事図書館内へと移動されました。こちらは、模型を担いだ用務員さんたちが塾監局前を進む珍しい光景です。

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