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2013年12月 4日 (水)

慶應義塾長・清家篤から、展覧会に寄せて

ごあいさつ

 先の大戦終結からまもなく70年の歳月を経ようとしています。慶應義塾はこの大戦において、全国最大の戦災被害を受けた大学でもあり、空襲のため各キャンパスの多くの建物が崩壊、焼失しました。しかしそれ以上に忘れてならないことは、在学生、卒業生をはじめとする慶應義塾社中で2,220名を超える戦没者があったことです。

 慶應義塾では、平成10年、三田キャンパスに「還らざる学友の碑」を建立して、大戦により学業の志半ばに逝った学友、学び舎に戻ることのできなかった学友への鎮魂の念を込め、私たちの記憶に永くとどめることとしました。しかしながら、当時の資料が十分に収集、分析されていなかったことも懸念すべきことでありました。

 このたび「慶應義塾と戦争」アーカイブ・プロジェクトが発足し、社中の方々から資料を集め、聴き取りを行い、戦後70年に向けて戦中・戦後の慶應義塾を実証的に見直す試みが開始されたのは大変意義あることです。今後のプロジェクトの進展に期待しています。同時にみなさまのご支援ご協力もお願いする次第です。

 私どもにとって戦争の記録は、将来再びそのような惨禍を招かぬためにも大切なものです。昭和18年の学徒出陣までをテーマとするこの第1回目の展覧会が私ども、またみなさまにとって戦争当時と慶應義塾を見つめ直す機会となることを願ってやみません。

平成25年12月

慶應義塾長 清家篤

展覧会

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