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2014年4月10日 (木)

シベリア抑留中のスプーン

昭和16年高等部卒の大谷正春さんより、ご自分の戦争体験を綴られた私家版の体験記2冊とともに、シベリア抑留中に自作した木製スプーンをご寄贈いただきました。

以前、新宿にある平和祈念展示資料館で、同様のスプーンなどを見たことがありましたが、塾員の方の作られたものを三田で保管できることになったのは、ありがたいことです。

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このスプーンは持ち帰ることを許されたわずかの品の一つに選んで復員に携行し、戦後ずっと大切にされていたそうです。ただし、味噌樽でずっと現役品として使われてもいたそうで、少し甘いようなにおいがします。

これが当センターに届くと、何人かが集まってきて、シベリア抑留の話になりました。意外に皆の親族に抑留者が多いことに驚き、よく行く飲み屋のオヤジがよく話していた、というような話も出ました。

しかし、今の塾生にはまるで想像もできない出来事ではないでしょうか。もちろん私自身もですが。

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