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2015年7月25日 (土)

疎開の資料も面白いと思います

展覧会も会期末が近づいてきました。第2会場は残りがあと1週間になりました。

今回の展覧会も多くのメディアで取り上げて頂きましたが、第1会場の塚本太郎の音声に話題が集中しました。私としては第2会場ももう少し注目してもらえると思ったのに、それが外れたことが残念です。

特に幼稚舎の集団疎開に関する資料は、来場者には最も興味を引いているもののように感じられます。昭和19年8月から20年10月にいたる静岡県修善寺と青森県木造(きづくり)での疎開に関する資料が、多くの方の目に触れたのはこれが初めてのことと思います。特に面白いのは疎開児童と親たちの交わした葉書です。今回の展示では一挙113枚を展示しています。

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日本の飛行機や艦船、あるいは上空に飛来したB-29の姿を描いたもの、のらくろや身近な風景を描いたものなど、目を引く絵もありますし、文章も読んでいきますと、日常の描写が大変興味深いです。中には東京の家が空襲で焼けてしまったことを伝えている葉書などもあります。

会場では連日、この一面に並んだ葉書を拾い読みしている方々の姿を見かけます。時には現役の幼稚舎生や横浜初等部の児童の姿も。小学生にとっても戦争の歴史をぐっと身近に考えるきっかけになるかと思いますので、ぜひお見逃しなく。

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今までの展示とは違う客層で、保護者の方がお子さんに熱心に説明して下さっている姿もよく見かけ、うれしく思います。(この写真ではちょっと飽きているかも(?)。)

第2会場は他に、勤労動員に関する資料と、日吉の米軍接収についても展示しています。勤労動員は資料が乏しく非常に困りましたが、今回初めて各学校の学年別勤労動員先一覧を作成しました。まだまだ情報が不足していますので、資料のご提供を切に願っております。

また、日吉の米軍接収につきましては、戦後の義塾経営の苦心がよくわかるかと思います。カラーを含む戦後間もない時期の映像も見所です。こちらもぜひご覧下さい。

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動画の一コマ。まるで闇市のような(?)雑然たる時代の日吉が映し出されます。背後はいわゆる「かまぼこ校舎」(米軍の残した兵舎を教室に転用したもの)

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