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2014年1月の4件の記事

2014年1月23日 (木)

軍隊経験記のご寄贈

昭和17年経済学部卒業の江原秀世さんが軍隊経験記をお送りくださいました。当プロジェクトの広告を見て、体験記をまとめることを思い立たれ、原稿用紙に詳しく見聞をまとめてくださっています。江原さんは外地を経験されていませんが、軍隊における日常や人間模様など、実際に体験されなければ絶対に記しえないことを多く書いてくださいました。さらに続編として、現在普通部時代のことをまとめてくださっています。

仲間内やご親族などに配るために印刷されたものをご寄贈頂くことはありましたが、このプロジェクトのためにお書きくださった方は初めてでたいへんありがたい協力と感謝しております。

皆さんの周りに、もし戦争中、あるいは復興期の慶應義塾の見聞がある方がいらっしゃいましたら、このように何か書き残すことをご提案いただけると、うれしく思います。頭の体操にも最適です(笑)。

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2014年1月16日 (木)

幼稚舎疎開関係資料の寄贈

慶應高校時代からの友人森田和裕氏より連絡があり、彼の伯父森田洸一さん(故人)の幼稚舎時代の資料をご寄贈頂きました。

資料は、幼稚舎生が集団疎開した際の手紙(ほとんどが葉書)で、100枚近くあります。幼稚舎生だった洸一さんが出したものと、洸一さんがご両親やごきょうだいから受け取った往復の手紙が残っています。疎開中の幼稚舎生の日常がとてもよくわかる貴重な資料です。

まるでこのテーマに関心があるとは思っていなかった友人が、このプロジェクトを知って、以前目にしたことがあったこの資料のことを親族に尋ねて探してくれたとのことで、とてもうれしい出来事でした。これをご覧の皆様も、もしお心当たりの品がありましたら、どのようなものでも構いませんので、ご一報いただければ幸いです。

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2014年1月14日 (火)

新収資料の小展示を開催

1月10日に毎年慶應義塾では福沢諭吉誕生日をお祝いする記念会を開催し、福沢研究センターではそれに合わせてこの1年間で新たに収蔵された新資料の小展示を1日限り行います。

今年も恒例のこの小展示に合わせて、当プロジェクトで集まった資料のごく一部も展示させて頂きました。(下の写真に写っている資料はプロジェクトの資料ではありません)

展示した資料は以下の通りです。

・宅嶋徳光日記(くちなしの花) 昭和19年 宅嶋徳治氏寄贈
 宅嶋(昭18政)の海軍時代の日記。「くちなしの花」の題で戦後公刊された。

・笹山堅宛笹山基葉書 昭和20年 笹山堅氏寄贈
 笹山基は昭和20年、在学中に応召、同年シベリヤ抑留中に死去。

・八木田淳一郎 戦時中の遺書 昭和20年 高島紀代子氏寄贈
 八木田(昭18経)は幸い無事復員を果たすが、戦後間もなく事故死。

・山本義雄 遺品名簿 昭和20年 山本孝太郎氏寄贈
 昭和18年学徒出陣の山本が昭和20年8月に死去した際、遺族に届いたもの。

・永田尚久 海軍時代のアルバム 昭和19-20年 永田昌久氏寄贈
 昭和18年学徒出陣で海軍に入った永田の写真アルバム。

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2014年1月 1日 (水)

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

昨年11月25日から12月26日にかけて三田キャンパスで開催した展覧会「慶應義塾と戦争Ⅰ 慶應義塾の昭和十八年」には、多数の見学者においでいただくことができました。ご協力・ご観覧いただいた皆様に深く御礼申し上げます。

さて本年、平成26(2014)年は終戦から69年となります。来年には70年の節目を迎えることになります。本プロジェクトの趣意書にもあるとおり、戦時下の慶應義塾を見つめることは、単に一大学の歴史を回顧するという意味に留まらず、日本で最も古い歴史を誇り、「私立」の立場で近現代を歩んできた慶應義塾を通して、日本が戦争とどのように向き合ったかを問い直すことにもなると考えます。

この分野での過去の研究蓄積を踏まえつつ、今回のプロジェクトでは、戦後70年を迎える2015年を目処に、下記のことに取り組むことを掲げています。

・義塾や塾生・塾員関連のオリジナル資料(直筆などの実物資料)を収集し、後世に伝えることに資する
・当事者の聞き取りや回想記を収集し、研究に活用できるようにする(聞き取りは卒業生に限らず、慶應に関係の深い方の話をできるだけ広範に記録することとし、目標を100人とする)
・戦時期の慶應義塾の人・組織の動きを知るための基礎的なデータを整備する(学内の内部資料を活用する)
・上記の資料やデータを、展覧会やインターネットで積極的に公開する(教育への還元に重きを置く)

昨年中に、資料収集、聞き取り調査、学内資料調査を順次開始しておりますが、まだまだ不十分な状況です。本年はさらに上記の活動の周知を図り、プロジェクトを進展させていく所存です。関係者の皆様、ご関心をお寄せくださる皆様には、引き続きご協力を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。


平成26(2014)年 元旦

慶應義塾福沢研究センター
「慶應義塾と戦争」アーカイブ・プロジェクト
  都倉 武之

B_pf010783_r戦前の日吉の大学予科生

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